天才クールスレンダー美少女になりたい

チラシの表(なぜなら私はチラシの表にも印刷の上からメモを書くため)

年越しの新定番「インターナショナル赤色歌合戦」のご提案

みなさん、あけましておめでとうございます。ふぁぼんです。今年もよろしくお願いします。


私にとっての昨年を一言で表すと、「転機の年」という言葉がふさわしいでしょう。文転して歴史学の道を志すことを決意したり、同人誌に文章を寄稿したり、各所で書いた文章にお褒めの言葉を頂いたり、物書きとしてやっていく決意と自信がついたり。

2020年は見るもの全てモノクロに見えるような状態でしたが、2021年のさまざまな出来事を経て、私の視界に元の鮮やかな色彩が戻ったように思われます。各位には感謝してもしきれません。


今年も去年同様に文章をたくさん書いていく予定ですので、こちらのブログの方もよろしくお願いします。






ところで、みなさんは年越し、どうやって過ごしましたか?



昔からの日本の伝統として、年越しそばというのがあります。私の故郷である大阪では、少なくとも江戸時代の後期には既に習慣として定着していたそうです。
私も年末は帰省したのですが、なんとか18きっぷで31日のうちに実家にたどりつき蕎麦をすすることに成功しました。私は旅行中と大晦日にしか蕎麦を食べない人間ですので、蕎麦を食べること自体にも特別感があり、年末の雰囲気とあいまって大変美味しかったです。



あるいは、「紅白歌合戦」を見た人もいるでしょう。
今年で71回目を迎えるこの番組は、日本でも随一の長寿番組であり、戦後日本の年末の象徴でもあります。
私の実家はみんな紅白派で、ガキ使なるものは一度も見た記憶がありません。








しかし。

その伝統に甘んじて、本当に良いのでしょうか?

今を生きるタフでグローバルな人間として、「戦後」から脱却し、21世紀の新しい年末の過ごし方を作り出す必要があるのではないでしょうか?

2010年代は、ロシアや中国の台頭により「ポスト冷戦」が終わった時代でもありました。グローバル市民の我々は、この情勢の変化に対応し、「戦後」ではなくその先を見据えなければなりません。






そこで私が提案するのが、こちら。



インターナショナル赤色歌合戦です。





共産主義というグローバルな思想の象徴であり、それゆえに数多の言語で歌われている「インターナショナル」。その真にインターナショナルなインターナショナルで歌合戦をする、21世紀にふさわしい行事です。



www.youtube.com

ちょうど、ここに95言語による「インターナショナル」の総集編があります。合計でおよそ4時間50分、本家の紅白歌合戦よりは40分くらい長いですね。

「全部同じ曲でしょ、それを95回も聞かされるの……」とお思いかもしれませんが、それぞれアカペラだったりロックアレンジだったり、地味にメロディも多様でけっこう楽しいです。

私は2022年の訪れをアラビア語のインターナショナルを聞きながら迎えました。めちゃくちゃエモくないですか? エモいと思います。


来年はみなさんもいかがでしょうか。




ちなみにこれを一番最初に考えたのは私ではなく、↓この人↓です。

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この下に、95言語それぞれの一言解説と演奏に対する感想を綴っておきます。「この言語ってエチオピア公用語なんだって」「これニーノシュクじゃなくてブークモールらしいよ」などのように、会話デッキの素材として、友達と過ごす楽しい年末にご活用ください。



アフリカーンス語

インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派西ゲルマン語群、オランダ語から派生した言語で、南アフリカ公用語

いきなりめちゃくちゃジャズです。みなさんのインターナショナルに対する古典的なイメージを一掃し「こんなインターナショナルもアリなのか……!」と思わせる素晴らしい演奏です。

アルバニア

インド・ヨーロッパ語族アルバニア語派の言語で、アルバニア公用語

正統派の合唱です。

アムハラ語

アフロ・アジア語族セム語派に属する、エチオピアの事実上の公用語です。アカペラ合唱で、素朴ながら力強さが感じられます。

アラビア語(レバノン)

アフロ・アジア語族セム語派に属し、中東や北アフリカで広く使われているアラビア語。これはそのレバノン方言です。

正統派の合唱です。

アラビア語(モロッコ)

北アフリカマグリブ地域でもアラビア語が使われています。これはモロッコ方言です。

おそらく1人による弾き語りです。ストリートライブで弾いてそう。(?)

アラビア語(標準アラビア語)

標準アラビア語(フスハー)は書き言葉ですが、アラビア語の口語(アーンミーヤ)は地域差が大きく必ずしも相互に通用しないため、フスハーが共通語として話されることもあります。

かなりアレンジが強めの合唱で、特にリズムがかなり再編されています。打楽器が刻むビートが心地良いですね。

アルメニア

インド・ヨーロッパ語族アルメニア語派に属する言語です。アルメニア語にも東アルメニア語と西アルメニア語があって、アルメニア国内で使われているのは東の方です。

この曲はたぶん東アルメニア語な気がします。独唱です。

タイヤル語

台湾原住民のタイヤル族が話す、オーストロネシア語族の言語です。

弦楽器による弾き語りで、アレンジが強めになっています。
いいですね。

アゼルバイジャン

テュルク諸語のオグズ語群に属するアゼルバイジャン公用語です。トルコ語にとても近いです。

標準アラビア語のものと似たアレンジ合唱になっています。

バスク語

フランスとスペインにまたがるバスク地方で話されている、系統関係が証明されていない孤立した言語です。

めちゃくちゃロックなアレンジになっています。

バタク語

インドネシア北スマトラ州の高地に住むバタック人が話す言語で、系統的にはオーストロネシア語族のマレー・ポリネシア語派に該当します。

数人で弦楽器や打楽器を演奏しつつの合唱で、アレンジが強めです。聴いていて素朴で楽しいです。

ベラルーシ

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派東スラヴ語群の言語で、同じ東スラヴ語群のロシア語とともにベラルーシ公用語となっています。

演奏はスタジオじゃないところで録音してそうなアカペラで、フラッシュモブで合唱したらこんな感じになりそうです。一部の人を除いてあまり上手じゃないし

ベンガル語

インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派インド語派に属する、バングラデシュ公用語です。

こういうアレンジ、アラビア語(フスハー)とかアゼルバイジャン語でも聴きましたね。

ブルトン語

ケルト諸語に属する、フランスのブルターニュ周辺で話されている言語。

正統派のヨーロピアンスタイルのアカペラ。しかし長い。

ブルガリア

ジャーーーーーーン(ソ連スタイル)



インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派南スラヴ語群に属する、ブルガリア公用語です。

スタンダードな合唱ですが、随所にソ連スタイルを感じます。ブルガリア旧ソ連ではないですが……

ビルマ

シナ・チベット語族チベットビルマ語派に属する、ミャンマー公用語です。

うっすら伴奏がある合唱になっています。

カタルーニャ語

スペイン東部のカタルーニャ州で話されている、インド・ヨーロッパ語族イタリック語派のロマンス諸語に属する言語です。

ポップスっぽいノリノリの合唱です。テンポもやや速めな気がします。

中国語(広東語)

シナ・チベット語族の中国語方言で、分類としては粤語になります。香港や広州などで話されています。

こちらもノリノリのポップスっぽい合唱。

中国語(普通話)

シナ・チベット語族。中国語といっても方言の差が大きく、共通語として普通話が使われています。

一応建前だけマルクス主義を掲げている中華人民共和国、その張りぼての建前にふさわしい正統派の荘厳な合唱です。

中国語(台湾閩南語)

台湾で広く話されている中国語方言です。福建省南部で話されている閩南語と近い親戚関係があります。

ノリノリのポップス(ややロック……?)アレンジです。ロックって何?

クロアチア語

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派南スラヴ語群に属する、クロアチアの共通語です。かつて共にユーゴスラビアを構成していたセルビアセルビア語とは、多少語彙などが違うとはいえ、割とお互い通じます。

正統派合唱。やや遅めでしょうか。

チェコ語

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派西スラヴ語群に属する、チェコの共通語です。

正統派合唱。

デンマーク

インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派北ゲルマン語群に属する、デンマーク公用語です。

ピアノによるシンプルな伴奏と合唱になっています。

オランダ語

インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派西ゲルマン語群に属し、オランダの公用語になっています。

混声合唱によるアカペラです。たぶんプロの合唱団でしょう。

英語(アメリカ)

インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派西ゲルマン語群に属する、イギリスやアメリカをはじめ世界各地で使われている言語です。現代の覇権言語と言っていいでしょう。

ピアノ伴奏と独唱。

英語(イギリス)

イギリスで話されている英語です。

ジャズっぽいおしゃれなアレンジになっています。

エスペラント

ルドヴィコ・ザメンホフらが考案した人工言語で、国際補助語として最も有名なものの1つです。まあ、あまりに語彙がヨーロッパに偏ってるので、国際補助語というよりヨーロッパ補助語と言った方が近い気がしますが……

混声合唱です。録音音質が悪い……

エストニア

ウラル語族フィン・ウゴル語派バルト・フィン諸語に属する、エストニア公用語です。フィンランド語と近い関係にあります。

めちゃくちゃポップでロック(?)、現代的なアレンジになっています。

フィンランド

ウラル語族フィン・ウゴル語派バルト・フィン諸語に属する、フィンランド公用語です。

こちらはややポップなアレンジが入っていますが、全体としては正統派の合唱になっています。

フランス語

ついに登場、元祖にして真打です。インターナショナルはフランス語から始まったのです。


メインが独唱で、バックコーラスがあります。

ガリシア

スペイン北西部のガリシア州で話されている言語で、インド・ヨーロッパ語族イタリック語派、ロマンス諸語に属します。

弾き語りです。

グルジア(ジョージア)語

カルトヴェリ語族に属する、グルジア(ジョージア)の公用語です。

正統派の荘厳なアカペラです。

ドイツ語

インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派の西ゲルマン語群に属する、ドイツの公用語です。

シンプルなギター(?)伴奏付きの独唱で、メインの歌手だけでなく周囲の人も一緒に歌ってそうな雰囲気です。

ギリシャ

インド・ヨーロッパ語族ヘレニック語派に属する、ギリシャ公用語です。

ポップな伴奏付きの合唱です。

ギリシャ語(ポントス方言)

ギリシャ語の方言で、かつては現トルコのポントス地方で話されていました。現在は話者の多くがギリシャ国内に住んでいます。たぶん1920年代の住民交換のせいでしょう。

アレンジがやや強めの独唱です。

グアラニー

南アメリカの先住民言語の一つで、アルゼンチン、ボリビア、ブラジル、パラグアイなどで話されています。特にパラグアイではスペイン語と並んで主要言語です。系統的にはトゥピ語族に属します。

おそらく、何かのコンサートの録音でしょうか。歓声や拍手が聞こえます。独唱です。

ヘブライ語

アフロ・アジア語族セム語派に属する、イスラエル公用語です。

ヘブライ語は西暦200年ごろには話者が消滅し絶滅、その後ずっと文章でのみ使われる言語になっていました。
しかし、ある異常者がヘブライ語を日常語として復活させる計画を立て、マジで異常な努力によってなんか復活したのです。ヤバい。

ややポップな伴奏付きの合唱です。

ヒンディー語

インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派インド語派に属する、インドの主要言語にして公用語の1つです。

ヒンドゥー語」ではありません。

アゼルバイジャン語とかと同様に西洋音楽っぽくない感じの合唱です。

ハンガリー語

ウラル語族フィン・ウゴル語派に属する、ハンガリー公用語です。

正統派ヨーロッパ的合唱。

アイスランド語

インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派北ゲルマン語群に属する、アイスランド公用語です。

発音はともかく、文法や語彙が1000年前からほぼ変わっていないことで有名で、現代アイスランド語の話者は中世に編纂されたエッダとかサガとかを普通に読めるらしいです。
もはや言語界のシーラカンス

ゆったりとしたピアノ伴奏に合わせて、みんなが歌っています。音を聞くだけでほのぼのした情景が目に浮かびますね。

インドネシア語

オーストロネシア語族マレー・ポリネシア語派に属する、インドネシア公用語です。マレーシア語とかなり似ています。

優しげなピアノ伴奏と数人による合唱です。メロディだけでなくリズムも再編されています。

アイルランド語

インド・ヨーロッパ語族ケルト語派に属する、アイルランドで話されている言語です。

ギター伴奏付きのジャズっぽい(?)アレンジです。

イタリア語

インド・ヨーロッパ語族イタリック語派ロマンス諸語に属する、イタリアの公用語です。

シンプルなギター(?)による伴奏と合唱です。

日本語

日琉語族に属する、日本の事実上の公用語です。



?????????

……まあ、さっきからさんざん独特のアレンジについても割と肯定的な評価を下し続けていたわけで、これを否定するのはダブスタになってしまうんですけど。

でもさ、お祭りっぽいアレンジは「よりによってチョイスがそれ……?」とやや釈然としないもののまあ許すけど、歌詞に出てくる「祭りです」「祭りの日は近い」「踊りましょう、いざ 歌いましょう、いざ」はないだろ。インターナショナルに謝れ。

カレン語(カレン諸語)

シナ・チベット語族に属する、タイやミャンマーに住むカレン族の言語です。

荘厳な伴奏付きの独唱になっています。

Kelartic language(人工言語)

言語の詳細は不明。アカペラ独唱。歌ってる人、割と上手ですね。

朝鮮語(北朝鮮)

朝鮮半島で話されている言語です。北朝鮮のものは平壌方言をベースにしています。

すごく北朝鮮っぽい合唱です。北朝鮮の歌を聴きまくった過去を持つ私が言うのですから、間違いありません。

朝鮮語(韓国)

こちらはソウル方言をベースとした南の朝鮮語(韓国語)。

シンプルな合唱です。


反共国家の韓国でインターナショナルなんて歌ったら普通に捕まりそうですけど、これ歌ってる人は大丈夫だったんですかね。

中央クルド語(ソラニー)

インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派イラン語群に属するクルド語の、特にイラン西部からイラク北部で話されている方言です。

合唱です。

北部クルド語(クルマンジー)

クルド語のうち、トルコ南東部、イランの北東部や北西部、イラクやシリアの北部などで話されている方言です。

独唱です。

ラーオ語(ラオス語)

タイ・カダイ語族に属する、ラオス公用語です。

独唱です。こういう正統派のアレンジが続くと安心しますね。

ラテン語

インド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属する、ローマ帝国の共通語です。帝国の滅亡後もヨーロッパでは長らく文章語の地位にあり、聖職者や学者たちはみなラテン語を読み書きできました。

ややアップテンポです。バックコーラス付きの独唱か少人数による合唱か、どっちなのか割と微妙です。

ラトビア

インド・ヨーロッパ語族バルト語派に属する、ラトビア公用語です。

正統派の合唱です。

リトアニア

インド・ヨーロッパ語族バルト語派に属する、リトアニア公用語です。「バルト3国」とひとくくりにされがちなエストニアラトビアリトアニア、実は言語的にはエストニアだけ印欧語ではなく、仲間外れだったりします。

正統派の合唱です。

マケドニア

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派の南スラヴ語群に属す、マケドニア公用語です。

正統派の合唱です。

マダガスカル

オーストロネシア語族のマレー・ポリネシア語派に属する、マダガスカル公用語です。マレー・ポリネシア語派は基本的にマレーシア、インドネシア、そしてフィリピン付近に分布しているのですが、そこからはるか西のマダガスカルにも根付いているのがびっくりポイントです。海流の関係で流れつきやすいんですかね?

アップテンポの合唱です。

マレー語

オーストロネシア語族マレーポリネシア語派に属する言語で、マレーシアの国語でありシンガポールブルネイ公用語でもあります。

ギター(?)の伴奏付きの独唱です。

マラヤーラム語

ドラヴィダ語族に属し、南インドのケーララ州などで話されている言語です。

アップテンポで弾むような独唱です。

マンドア語(スター・ウォーズ)

惑星マンダロアの住民が劇中で使っている言語、らしいです。スター・ウォーズなんもわからんけど。


なんというか、全体的に「素人が歌ってみた」感がヤバい。音感……
これ4分あるんですよね、ウケる。

マオリ

オーストロネシア語族マレー・ポリネシア語派に属する、ニュージーランドの先住民マオリの言語です。英語と並んでニュージーランド公用語でもあります。

シンプルな伴奏付きの素朴な独唱で、聴いていると落ち着きます。子守唄にぴったり。

チャハル・モンゴル語

中華人民共和国内モンゴル自治区で標準語とされているモンゴル語の方言です。

「おじさんが宴会芸でインターナショナルを歌ってみた」みたいな雰囲気が漂う、しかし普通に割と上手なアカペラです。初めは1人っぽいですが、だんだん周囲の人もノッてきてますね、これ。

ハルハ・モンゴル語

チャハル方言とは違い、こちらはモンゴルの標準語になっています。

荘厳で正統派の合唱。

ネパール語

インド・イラン語派インド語派パハール語群に属する、ネパールの公用語

ひさしぶりにかなり強めのアレンジが効いてます。メロディもリズムも(少なくとも素人の耳には)かなり原曲を留めていません。

ノルウェー

インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派北ゲルマン語群に属する、ノルウェー公用語です。

標準のノルウェー語には、デンマーク語やスウェーデン語に近いブークモール(「書籍語」)と、そうでもないニーノシュク(「新ノルウェー語」)の2種類があります。このバージョンで登場するのはブークモールです。ニーノシュク版も存在するらしいですが。(そうニーノシュク版Wikipediaには書いてました)

混声合唱のアカペラです。美しいハモりに心が洗われます。

琉球語

日琉語族に属する、沖縄で話されている言語です。


ボカロ。というか元動画これですね。


www.youtube.com

パシュトー語

インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派イラン語群に属する、アフガニスタンパキスタン西部で話されている言語です。めちゃくちゃ方言の差が大きい言語らしいのですが、これはどこの方言なんでしょうか。私には分かりません。

フスハー(標準アラビア語)版と同じリズム・メロディのアレンジ合唱です。

ダリー語(アフガニスタンペルシャ語)

インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派イラン語群に属する、アフガニスタンで話されているペルシャ語の親戚です。
4週間どころか1年かけても終わる気がしないことで有名なペルシャ語の教科書「ペルシア語4週間」にはダリー語やタジク語(タジキスタンペルシャ語)に関する記述もけっこうあった気がするので、気になる人はどうぞ。

ゆっくりテンポの独唱ですが、サビにはバックコーラス(?)がつきます。

ペルシャ語

インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派イラン語群に属する、イランの公用語です。

まず前奏からかっこいいです。ズルい。というか前奏だけじゃなくて全部カッコいいですね。独唱です。

ポーランド

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派西スラヴ語群に属する、ポーランド公用語です。


……なんかオペラ始まりました?

ポルトガル語(ブラジル)

インド・ヨーロッパ語族イタリック語派ロマンス諸語に属する、ポルトガル生まれの言語です。もっとも、現代では語学書の棚に行くともはやブラジルの言語みたいな扱いですが。スペイン語はまだスペインに興味ある人もいますが、ポルトガル語やる人でポルトガルに興味ある人って何%くらいなんでしょうね……?


……これ、独唱ですかね、それとも数人による合唱……? (わからない)
全体的にノリノリで楽しいです。

ポルトガル語(モザンビーク)

ポルトガルって実はアフリカに最後まで植民地を持ってて(サラザールは基本的に往生際が悪い)、モザンビークはその1つです。まあ宗主国としてのポルトガルってかなり影薄いですけど。
他のポルトガル植民地にはアンゴラギニアビサウがあります。どっちも影薄い

合唱です。


……え、ポルトガルポルトガル語は? ないの? 不憫……

ケチュア語

ケチュア語族は南アメリカで話されている言語グループです。

そもそも、ケチュア語なる単一の言語は存在しません。ケチュア語族は存在しますが、その中のたくさんの言語・方言はお互い全然違いますし……
この歌はどこのケチュア語でしょうね?


アカペラです。おそらく、素人の。
……なんか、この人めちゃくちゃうろ覚えで歌ってます?

ルーマニア語

インド・ヨーロッパ語族イタリック語派ロマンス諸語に属する、ルーマニア公用語です。ロマンス諸語の中で1つだけポツリと東欧に位置しています。他は全部イタリアより西なのに……

正統派で荘厳な合唱です。

ロシア語

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派東スラヴ語群の言語で、私の一番好きな言語です。インターナショナルの1番はロシア語で暗唱できる。
ロシアの公用語であり、他の旧ソ連の国でもそれなりに通じたり通じなかったりします。

ジャーーーーーン(ソ連スタイル)

セルビア

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派南スラヴ語群の言語で、クロアチア語とほぼ変わりません(炎上)。

ゆったりとした正統派合唱です。

シンハラ語

インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派インド語派に属する言語で、タミル語と並んでスリランカ公用語です。

こういう「2つの全く系統の違う言語が話されている島国」の例にはトルコ語ギリシャ語のキプロスがありますね。まあ、あそこは70年弱ずっとトルコ系の北キプロス・トルコ共和国ギリシャ系のキプロス共和国に分裂した状態ですが。

というか、かつてスリランカもタミルとシンハラで真っ二つに割れそうだったのですが、結局内戦は無事終結しました。


めちゃくちゃアップテンポで軽快なアレンジです。というか、どっかで同じアレンジを聞いたような……

スロバキア

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派西スラヴ語群の言語で、スロバキア公用語です。チェコ語とは違うもののお互いに会話が成立する程度に似ています。

正統派の荘厳な合唱です。

スロベニア

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派の南スラヴ語群に属する、スロベニア公用語です。

正統派の合唱です。

スペイン語(キューバ)

インド・ヨーロッパ語族イタリック語派のロマンス諸語に属するスペイン語。歴史的経緯から、スペイン語中南米で広く通用します。これはキューバ版です。

正統派の合唱です。前奏がちょっと特徴的でアレンジ強めですかね。

スペイン語(メキシコ)

これはメキシコ版です。

前奏からかなり郷愁を感じます。ゆったりとした雰囲気の合唱です。

スペイン語(スペイン)

スペインはイベリア半島の国家なので、スペインのスペイン語のことを「半島スペイン語」と呼んだりもします。


なんかソ連スタイルを感じます。ジャーーーーン!

リオプラテンセ・スペイン語(アルゼンチン/ウルグアイ)

ラプラタ川流域で話されているスペイン語です。どう違うかは知りません。

なんかめちゃくちゃアップテンポで軽快ですね。

スウェーデン

インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派北ゲルマン語群に属する、スウェーデン公用語です。フィンランドでも一応公用語として認められています。

軽快ですね。疲れたときに聴くと吉。

タガログ語

マレー・ポリネシア語派フィリピン語群に属する、フィリピンの公用語です。マニラ周辺で使われています。
逆に言えば、他の地域ではまた別の言語が使われているということですが。


しっとりとした曲調で、趣があります。弾き語りっぽい独唱。

タミル語

ドラヴィダ語族に属する言語で、先述のシンハラ語と並んでスリランカ公用語になっています。インド南部のタミル・ナードゥ州の公用語でもあります。


ここまで聴くともはや定番の「例のアレンジ」です。眠いときに流すと吉。

タイ語

タイ・カダイ語族の言語で、タイの公用語です。

前奏かっこいい〜〜〜と思ったら急にゆったり路線にハンドル切るのウケますね。
独唱です。

トルコ語

テュルク諸語のオグズ語群に属する、トルコの公用語です。

これも前奏がカッコいいですね。カッコいいけど結局ロック方面ではないという。
合唱です。

ウクライナ

インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派東スラヴ語群の言語で、ロシア語とポーランド語の間の子みたいな感じです。ウクライナ公用語です。


ジャーーーーーン(ソ連スタイル)

ウルドゥー語

インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派インド語派に属する、パキスタンの国語です。でもインドの方が話者多いんですよね。

なんか前奏がめちゃくちゃきれいです。アレンジもかなり独特で楽しいです。

ベトナム語

オーストロアジア語族モン・クメール語派に属する、ベトナム公用語です。

前奏からストリングス? の音色がきれいです。

ワロン語

インド・ヨーロッパ語族イタリック語派のロマンス諸語に属する、ベルギーのワロン地方および北部フランスの一部で話される言語です。フランス語にちょっと近いです。

アップテンポ系統の正統派合唱です。

ウェールズ語

インド・ヨーロッパ語族ケルト語派に属する、ウェールズ語で話されている言語です。これは私の身の上話ですが、以前取った言語学の授業でいきなり中期ウェールズ語を読まされたのが強烈に印象に残っています。

ハモりが美しい混声合唱です。

イディッシュ語

インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派西ゲルマン語群に属する言語で、ドイツ語の近い親戚です。各地のユダヤ人によって主に話されており、語彙にヘブライ語など諸言語のものが混ざりまくっています。

ドイツやポーランドなど中東欧のユダヤ人が主な使用者です。ホロコーストなどにより中東欧からイディッシュ語の話者はかなり減りましたが、それでもたとえばアメリカに移住した人は多く、彼の地は数百万人のイディッシュ語話者がいるらしいです。

イディッシュ語ヘブライ文字ラテン文字で表記されます。ヘブライ文字でドイツ語を表記するのヤバくないですか?


低音がきれいに響く独唱です。かっこいいですね。

チワン語

タイ語と縁の深いタイ・カダイ語族に属する*1、中国でも比較的数が多い少数民族チワン族の言語です。


ロック(?)なアレンジで、おまけに歌ってる人がかなりシャウトっぽい(?)歌い方をしている箇所があり、なんか面白いです。シャウトで舌足らずに聞こえる「インターナヨナル」が癖になります。もちろん歌ってる人は舌足らずに歌っているのではなく、チワン語の正しい発音に従っているだけなのですが……

ズールー語

ニジェール・コンゴ語族の大西洋・コンゴ諸語、その中でも特にバントゥー諸語に属します。
南アフリカなどに住むズールー族の言語です。


何人かが集まって歌っているようですが、何らかの映画の1シーンのようにも聞こえます。こういうシーン、ソ連のどっかのプロパガンダ映画見たことある気が(ほんまか?)







おしまい




蛇足

歌合戦とその後の執筆作業の後遺症で多様なアレンジのインターナショナルがかわるがわる脳裏に浮かんできて永遠に流れ続けています 助けてください

*1:なんか日本語版には「シナ・チベット語族説も」って書いてたんですが、英語版にはなんも書いてなかったので……