天才クールスレンダー美少女になりたい

チラシの表(なぜなら私はチラシの表にも印刷の上からメモを書くため)

「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか? 3時間目」感想

最高だった。

文章

文章は相変らず軽めで、インターネットを含めた古今東西のネタを詰め込んでグツグツ煮込んだ闇鍋。文章のあまりの情報量の多さに私みたいな文字情報中毒(活字中毒とも言う)は興奮し脳内麻薬ドバドバ、一方で苦手な人はとことん受け付けられなさそうで、とにかく向き不向きが激しそう。

あ、はい、この文章私は結構好きです。2巻の感想記事に「好きでも嫌いでもない」なんて嘘を言ってごめんなさい。
yuyusuki.hatenablog.com
限界オタクのツンデレは流行らんぞ

どうでもいいけど、1巻にあったヴェルタースオリジナルネタを今巻のエピローグでもう一度出してきましたね。天丼かな?
その部分は結構重要な場面だったんですが、真面目ないい話になりすぎちゃうのをなんとなく嫌だと思った天邪鬼な作者が軽い調子を出すために冗談めかしたネタ満載の地の文を書いてるのではないか、と私は勝手に想像している。

挿絵

さて、3巻の感想を述べるにあたって、やはり挿絵に言及せざるを得ない。
私は基本的に挿絵をそこまで重視しないタイプなので、私がこんなことを書くなんてよっぽどですよ、本当に。

今巻は個人的基準では挿絵のバーゲンセールだった。日向さん(かわいい)、ガーリーな服を着て恥ずかしがりつつブラウスのボタンを外しかけてるせいで肌(婉曲表現)が若干見え隠れしてるかわいさマシマシ冬燕さん*1、既刊で挿絵に既出の凛・ひらり・涼介(リョウ)だけでなく挿絵初出のすみれ・楓も含めたアルファクラスの面々(右上が楓で左上がすみれ、で合ってるよね?)、探偵冬燕さん。(私の好みではないので言及しなかったけど、シャークや探偵星花の挿絵もあるからそっちのオタクも安心していいよ)
特に探偵冬燕さんは私みたいな性癖のオタクを選択的に死に追いやる致死性の猛毒。ハンチング帽を被りニヒルな笑みを浮かべる頭のいいクール美少女って属性盛りすぎだろ、萌え殺す気か?

ストーリー、その他

さて、3巻では作家としての話が影を潜め、塾講師のとしての話が主題になった。
理不尽な悪役だったロジカルマンに血の通った描写がなされ、なんとなく不憫キャラという印象を残して塾サイドは一件落着。とりあえずロジカルマンは強く生きてほしい(全然他人事だと思えないので)
そして読者が安心したとこで最後に作家サイドに爆弾を放り込む手法は本当に見事の一言。

そして冬燕と星花が本格的に邂逅してしまった。顔を合わせるたびに騒動が起きるのですが、喧嘩するほど仲がいいと言うしこれ実質百合では?
知らんけど。

で、本題はここから。
今回は塾サイドの話だ。つまりどういうことかというと、鶉野冬燕さんがちゃんと活躍してくれます。(万雷の拍手)

先述の探偵冬燕さんはその最たる例だろう。いくらポンコツとはいえ基本的には頭がいいクール美少女なんですよ、彼女は。
整然と論理を紡いで真実を突き止めたわけで、頭がいい女の子が大活躍する話は最高だということを改めて再確認した。やっぱり天才クールスレンダー美少女になりたい。

どこぞの妄想垂れ流しなんちゃってポンコツ探偵とは違うのだよ。筒隠星花くん、君は探偵じゃなくて小説家の方が向いているね。

……なんてことを思いながら最後の部分を読んでいたのですが。(どうせ4巻のあらすじを見れば何が起こったかバレバレだけど、以下一応ラストのネタバレ注意)







最後の最後で星花の小説家デビュー決まっちゃったか〜〜

しかもさらに最後でもう一発爆弾を投げ込んでるね。まあ、どうせまた何か勘違いってオチなんだろ? 知ってるぞ? 事後っぽい雰囲気出しといて実は……みたいな展開はラノベじゃ定番だもんな?

……何かの勘違いだよね?

……でも、裸の冬燕と同じベッドで寝てて記憶はなく、しかも「てんじんのえっち」って完全にそういうことした以外の解釈できなくない? え?

おわりに

正直なところ、私は本の感想を書くのがそう得意ではない。どれだけ好きな小説、どれだけ面白い専門書であっても、精一杯書いて600文字くらいが関の山だ。
なのに今文字数を確認したら1800文字弱だった。しかもこの作者(さがら総)の文体に影響されたのか、やたら文章の密度が上がってるし。

やっぱり小説家ってすごいね。(小並感)

*1:このブログの名前は「天才クールスレンダー美少女になりたい」ですが、別に貧にゅスレンダーじゃなくても他の要素が揃ってれば普通に好きです。鶉野冬燕さんしかり、双葉理央さんしかり