最近気付いたのだが、私はどうやら文学部の西洋史学専修というところにいるらしい。学部学科の選択にはそれはもういろんなドラマがあったのだが(ない)、最近ようやく史学徒としての自覚が出てきつつある。
それで、どうも最近「いくらソ連史とはいえ西洋史やるならドイツ語読めた方がよくね?」ということに気付き始めた。指導教官(予定)も「ドイツ語やらんとなあ」って言ってたし。
やるか〜〜〜〜〜
8月3日
「これならわかるドイツ語文法」が届いた。
東外大の言語モジュールのドイツ語発音のやつにさくっと目を通した。一応基本は分かった気がしているのだが、正直単語は1つずつ発音をちゃんと調べた方が良さそうだ。どうせ語彙を覚える過程で辞書はめちゃくちゃ引かないと困るわけだし、そのついでに発音も毎回覚えていこうという感じ。
文法に関しては、まず人称代名詞と動詞の現在形の人称変化(規則動詞)をやった。一応全部覚えるつもりだけど、文献を読むだけなら三人称単数と三人称複数だけ忘れないようにしとけばOKみたいなセコいことを考えたり考えなかったりする。
これ以降、文法は「これならわかるドイツ語文法」(以降登場する無標の「文法書」はこの本のことである)と東外大の言語モジュールのドイツ語文法のやつを並行して利用することにする。
8月4日
とりあえずseinとhabenとwerden、-elnと-ten/denの現在形を覚えた。それと語幹が変化する基本動詞をいくつか。sprechenとかessenとかwissenとか。
平叙文なら定動詞の位置が「2番目」というのも覚えた。疑問詞なしの疑問文だと1番目らしい。疑問詞ありだと疑問詞の次だから2番目。
文法書に書いてた過去形とか過去分詞とかは、とりあえず規則的なやつが-te/ge-tということだけ覚えて次へ。具体的にどう使うのか分からんのに覚えろと言われても困るし……
文法書では次が分離動詞なのだが、名詞について何も知らないまま読んでも厳しいと思うので、とりあえず文法書3章へ。「一番レアなのは2格」という記述に驚愕するなどした。属格支配の単語が消滅するくらいなら分かるが、たとえばロシア語なら「〜の」という表現で生格を使わない方がレアなわけで、じゃあ所有の表現はどうやってるのだろうか。(どうも最近はもう全部vonで済ませるらしい。英語のofみたいなものということだろう)
それにしても、与格より属格の方がレアな印欧語が存在するなんて、世界はまったく広いとしか言いようがない。英語のように両方消滅するならまだ分かるけれど。
とりあえず冠詞(定冠詞と不定冠詞と定冠詞類)の格変化を覚える。マスターできた気は全然しないが、ドイツ語に触れていればそのうち嫌でも覚えるだろう。対格と主格が男性名詞だけ違うのはロシア語的感覚からしてもさほど違和感がない。(まあラテン語にしろロシア語にしろ女性名詞も対格と主格が違うけどね)
というわけでSpiegelの記事でも読んでみるか。もちろん複雑な文章は全然読めないので、シンプルなところだけということになるが。
Amnesty International kritisiert Kriegsführung der Ukraine
主語がAmnesty International、定動詞がkritisiert(kritisierenの三人称単数形)、KriegsführungはKrieg(戦争)+Führung、さらにFührungは-ungなのでführenの名詞形かな。der Ukraineはdie Ukraineの2格。国名は基本無冠詞だと思っていたが、ウクライナは例外らしい。で、führenは「指導する」「遂行する」みたいな意味っぽいので、「アムネスティ・インターナショナルはウクライナの戦争遂行を非難した」といった感じだろうか。Kriegsführungが無冠詞なのはよく分からない……
というか、文語っぽい文章なら普通に2格も登場するんだなあ。
Amnesty International hat der ukrainischen Armee vorgeworfen,
vorgeworfenはvorwerfenの過去分詞らしい。geってそんな途中で割り込むもんなんだ。まあ分離動詞だからそんなもんか(分離動詞まだやってないけど)。hatはhabenだから過去分詞と合わせて完了形(まだ完了形ちゃんとやってないけど)、vorwerfen「非難する」は非難する相手を3格で取るらしく、der ukrainischen Armeeはdie ukrainische Armeeの3格ということになる(形容詞の格変化まだやってないけど)。
durch ihre Militärtaktik Zivilisten zu gefährden.
durch + 4格「〜を通して」「〜によって」、ihreはihr「彼女の」の女性形(ここでは4格、「彼女」はdie ukrainische Armeeのこと)、Militärtaktikは女性名詞「戦術」。ZivilistenはZivilist「民間人」の複数形、zuは後ろに動詞を取って「〜すること」を意味するのでzu gefährdenは「危険に晒すこと」。vorwerfenの非難理由は4格らしいので、このzu不定詞(まだやってない)も本来は4格のはずだ。
つまり「アムネスティ・インターナショナルは作戦中に民間人を危険に晒したとしてウクライナ陸軍を非難した。」となる。……よね?
Kiew reagiert empört – russische Medien zitieren natürlich umgehend aus dem Bericht.
文法をいちいち書くのが面倒になってきたけど、reagierenとzitierenは現在形でいいのか。現在形ということをliteralに訳そうと「キーウは激怒して反応している——ロシアメディアたちは当然即座にレポートから引用している。」なんて書くとさすがに違和感があるんだけど……「過去に始まり今まで続いていることがら」という解釈でいいのか……?
ともあれ、ausの後は3格ということを覚えたし、今日はここまでにしよう。地味に現在完了形とかzu不定詞とか形容詞とか分離動詞とかの初出の文法がてんこ盛りだったし。
8月5日
何もしなかった。というかレポートと原稿がヤバいんだよな。
8月6日
分離動詞をちゃんと勉強した。あとは形容詞。定冠詞と不定冠詞も復習した。
地味に、形容詞けっこう覚えることあるな。もちろん格変化の基本パターンは既出なんだけど、その既出パターンから微妙に変えてくるのが逆に困る。
8月7日〜12日
何もしなかった。レポート、夏コミ原稿……
まとめ
3日間しか勉強してない。バカ?